2021年1月20日
制作工程の紹介(ドーサ引き)
日本画で使用する和紙。そのままを生紙と一般的に呼ばれます。
そのままだと絵具がしみ込んでしまうのでそれを止めるために「ドーサ液」を作りそれを紙に塗ります。ざっくりした説明ですが、この一連の作業を「ドーサ引き」と呼びます。滲み止めのための工程です。
ドーサ液とは膠液に生ミョウバンを溶かしたもののことです。
濃度も作家により様々ですが、よく使われる濃度としては三千本膠(棒状の膠、本ページでも写真に乗せています)1本に対し水800CCから1000CC 。その膠液に生ミョウバンを3グラムから5グラム程度。乳鉢ですり潰してから溶かします。
このドーサ液を毛布などの上で生紙にシワがいかないように慎重に塗っていく作業、これをドーサ引きと言います。
この工程も作家により様々で、表現の一つとして敢えて薄めのドーサ液を用いる方もいれば、分厚い紙を使うため濃い目のドーサ液を使われる(膠、ミョウバン共に)場合もあります。
勿論、画材店に行けばドーサ引き済みの和紙も販売されています。
どの過程から始めるか?は、まさしく料理と同じですね。
オンラインワークショップで使用している和紙は全て私自身に於いてドーサ引きしたものを使用します。とりあえず、絵具に触れてみて頂くことが目的ですのでそれらの下処理はこちらで準備したものをお送りしますのでご安心ください。
また取り組むうちにご自身でやってみたい!等の質問にお答えしていけるようにしたいと考えています。